※本記事は過去に書いた記事のリメイクです。
どうも高卒です。
本記事は過去に書いた高配当日本株ETF(1478)に関する調査記事に関し、管理人の投資感、経験から以前の検証と意見が変わったため改めて書き直しました。
当時はブログも投資も初心者であったため何が書きたいのかも分からない記事となってしまっていたことをお許しください。
さて、本題。
管理人は高配当株は嫌いではないです。
そして高配当ETFもまあまあ好きです。
やはり高配当ETFと言えば米国ですよね、VYM,SPYD,HDVなどの優秀な高配当ETFが充実してます。
しかし日本株の高配当ETFてどうもいまいちな印象です。実際、日本株高配当ETFは買わないって宣言してる人も多いようです。
買わない理由(日本株高配当ETFがダメな理由)としてはこんな感じ
- 投資セクターが景気敏感ばかり
- 明らかに不安な銘柄が含まれている
- 信託報酬料がお高い
みたいなことが言われて避けられています。
これの何が悪いのかというと以下のような理由です。
- 暴落に弱い銘柄が多くなってしまうためETF価格が安定しない
- 保有銘柄が大幅減配からの暴落を繰り返すため、ETF価格が伸びない
- 手数料が高いので利回りが下がる、論外
管理人から言わせれば①,②に関しては個別株を買ってるわけではないし別にそんな問題にはならないと思ってます。
そういうセクターに投資していると弁えて投資すればよいだけです。むしろ頻繁に値崩れが起きるのなら買い増し機会がたまにあるということですし。
まあ、そんなことを言いだしては記事が始まりませんね。
というわけで、そんな欲張りさん向けの
- ETF価格は比較的安定している
- 手数料は安い
- 当然、ある程度は高配当
そんな要望を満たしそうな良い感じの安定型高配当ETFを見つけてきました。
そのETFの名は『iシェアーズMSCIジャパン高配当利回りETF【1478】』です。
以上が過去記事のくだりに多少、手を加えて書き直したものです。
過去記事は管理人の知識不足+頭の悪そうな文章で読んでて気持ち悪かったです(小並感)
というわけで今回の記事では
- 過去記事で書いた1478分析と現状の1478の比較
を中心に感想を述べたいと思います。
基本は1478自体の解説と現状の投資判断についてお話したいと思います。
目次
1478の特徴、過去からの推移
それでは1478について解説します。
ブラックロック公式より出されている配当、手数料、銘柄選定基準情報について管理人なりに解説します。
過去記事で記載した情報との比較も行います。
分配金利回り:2.44% (参考:20/5時点 3.9%)
- 配当利回りは過去記事の20/5月時点より大きく低下しました。
これは減配されたわけではなく単純にETF価格の上昇より配当利回りが低下したためです。ただし、これは現状、当ETFが割高であることを示すため注意が必要です(高配当ETFの配当利回りが2%台である場合、大抵において割高である。)
信託報酬料:0.19%(20/5と変わらず)
- 信託報酬料は過去より変化ありません。
元々、国内高配当ETFでは最安レベルであったため良好です。
純資産:540億円(参考: 20/5時点400億円)
- 20/5より純資産は大きく増加しました。
これはETFに順調に資金が入っていることを示し、償還リスクなどは低くなり、価格は上昇基調であることを示しますが一方で配当利回りは低下しており割高な水準となっていることも同時に示唆します。
銘柄選定基準
配当継続性や配当性向、財務体質(ROE、負債・自己資本比率、収益の変動性)等の基準を満たした企業の中から、MSCIジャパン指数の配当利回りの130%を超える利回りを持つ銘柄を構成銘柄として算出される時価総額加重平均型の指数です。
詳細な採用基準が説明されていないため不明ではありますが、採用企業の利益、借金、収益のバラツキに一定の基準を設けているようです。
高配当日本株ETFで指摘される「高配当順にとりあえず採用!!」な形式ではないため、価格の安定性がある程度保証される一方で配当利回りが比較的に低くなるというデメリットを併せ持ちます。
そして、これは管理人の考えですが、あくまで長期投資を前提とする高配当投資においては配当利回りを多少下げてでも価格の安定性を取るほうが妥当だと思います。
ただし配当利回りが高い≒金利上昇に強いという図式も成り立つため、一概に高配当に突っ切ったETFが悪いとも言いきれないということも考慮しておくとよいでしょう。
1478の投資セクター及び銘柄の分析
投資セクターは高バランス
まず日本株高配当ETFについてよく言われる内容として投資セクターが景気敏感ばかりでよろしくない。
との指摘がありますが1478のセクター比率はどうでしょうか?
グラフ化してみました。
まず、上記グラフは20年/5月のものです。
当時の記事では1478は電気機器や輸送業(自動車)など景気敏感なセクターが多いことから少し不況に弱そうといったことを書きました(今見るとそこまで悪いとは思わないですが…)
では、今現在はどうでしょうか?
直近の比率をグラフ化してみました。
現在では、かなりすっきりした印象です。
セクターもほどよく分散されており好印象です。
1位は通信(情報・通信)です。
次点で保険業、建設業、輸送(自動車)、卸売(商社)と続く。
ちなみにこのラインナップ、管理人の印象としては全然悪くないな、と言った印象です。
自動車や建設などは不況の影響を受けやすいですが比較的安定して高配当であり、ETFの配当利回りを上げる役割として必要だと思います。
通信、保険、商社。
この辺りも安定感あるセクターだと思います。
- 通信は伝統的に底堅い高配当セクターです。
- 保険は今後、利上げの恩恵を受けられます。
- 商社は実物資産に近い銘柄でありインフレの恩恵を受けます。
上記理由より管理人は1478の組み入れセクターは無難に手堅いな、と感じます。
とても好印象ですね。
経営が怪しい銘柄も含まれない
これに関しては個人的に組入全70銘柄を簡単に確認してみましたが、そこそこ厳選されていると言った印象です。
- 自己資本比率
- DEレシオ
- 保険業界は支払い余力
などを確認しましたが少し甘めに見れば、ほぼ合格範囲と言った印象です。調査データは多すぎて纏まってないんで載せません(ごめんなさい)
少なくとも不安な銘柄が多く含まれていると言ったことは無いと思います。不安の種の自動車、電機、保険業界なんかも財務優良な企業のみが選ばれてます。
という感想は20年5月当時の物。
現状というと組入れ銘柄が激減しておりました。
その数33銘柄。
ちょっと分散が弱くなってしまったな、という印象を受けます。
しかし銘柄自体はよく厳選されているな、といった印象。
一応、22年現状の上位10銘柄と組入れ比率も出しておきます。
上位銘柄には大手商社、保険会社、通信会社、自動車メーカー、任天堂などが並びます。
経営や財務にもなんの心配もない安定感のある良いラインナップだと思います。
配当継続性や配当性向、財務体質(ROE、負債・自己資本比率、収益の変動性)等の基準を満たした企業の中から選考、とのことですが実際、安定のある間違いない選定と思います。
余談ですが管理人が以前より個人的に買い付けているメーカーもいくつか入っています。(三井、伊藤忠、任天堂など)
任天堂などは直近の株価下落からの配当利回り急騰でラインナップされたのかもしれませんね。
今なら花王なんかも入れたらいいのに、なんて偉そうに思います。
信託報酬料が国内ETFでは最安クラス
信託報酬料に関しては0.19%となっており、1478は日本の高配当ETFの中では信託報酬料最安値圏です。
実際、日本株高配当ETFの信託報酬料は0.19~0.40%の範囲なので良い感じですね。
さすがに米国のETFと比べると倍くらい高いですが、日本の中でも最安値なのは強いかと思います。
この感想に関しては22年現在も変わりません。
設定来リターン
20年5月の設定来トータルリターンは-0.06%(配当込み)でした。
当時はコロナショック影響もあり、かなりの残念リターンでした。
しかし今はどうでしょう。
22年3月現在の設定来トータルリターンは+45.21%です(!)
え?
はあ?
つっよ。
流石にここまで騰がるとは当時も思ってませんでした。
これは米国利上げの影響です。
利上げ局面では金利より利回りの高い高配当株は買われるからです。
こういったことも予想して安い内から買っておかないとダメですね。結果だけ見れば前回記事にした20/5は最高の買い場でした。
ちなみに管理人は当時買いませんでした(´;ω;`)
まとめ
一言で言えば高配当日本株ETFの中では悪くないベターなETFだと思います。
最後に要点をまとめると
- そこそこ高配当でそこそこ安全な企業に投資
- セクターは高リスク高配当型と低リスク中配当型のバランスが取れている
- 景気敏感セクターは以前より少なくなった
- 銘柄数が大きく減った(70→33銘柄)ので分散に難あり
- 選ばれている銘柄は全て経営、財務ともに優良
- 直近の利上げ影響によりリターンが大幅向上
- 利回りが3%を割込んだことより割高傾向と言える
検証結果としては、手数料も安く、安定もしており、リターンも取れていることから優秀な高配当ETFだといった印象です。
ただし組入れ銘柄数が少ないこと、少々割高なことが気がかりです。
とはいえ他の高配当日本株ETFよりは、かなり優秀だと思います。
個別株を買いたくないけど高配当日本株をポートフォリオに入れたいって人は1478は非常に良いと思います。
ちなみに過去の記事にて管理人は「1478なんて買わねーよw」と書きましたが、あれは嘘だ。
ちゃっかりロシア・ウクライナリスクで2000円切るまで落ちてきた時に買わせて頂きました(ちゃんと過去記事内で1478買いますと言ってます。)
今では秒速で2300円となってくれました、良いETFですね(手のひらくーるくる)
以上です。
また次の記事で会いましょう。