どうもお疲れ様です。高卒投資家のぽんたです。本日夕方に投稿しましたが誤字脱字だらけだったので多少記事内容を修正しました。
相変わらず世界の株式市場は大変バブっておりますね。毎日数万単位で口座資金が増えていきます。寝ていれば増えるとはこのことなんですかね。
ですが自分はこんなものは一時的であり溶けても仕方がないお金だと思っています。ですからこういう時期は債券やコモディティに重点を置いて長期投資銘柄を買い付けるようにしています。
ところで債券やコモディティと言えば皆さん世界最強投資家の一人レイ・ダイオが個人投資家に勧める「黄金ポートフォリオ」はご存じでしょうか?
実際にその黄金ポートフォリオを運用していたと仮定していた場合あのサブプライムショックの年ですら損失はたったの-1.9%で済み(S&P500ですら-50%)、それ以外の年の年利回りは+9.72%だったと言われる超鉄壁ポートフォリオです。黄金というか鋼鉄。
そして、その黄金ポートフォリオの比率はこんな感じです。
レイ・ダリオの黄金ポートフォリオの比率
レイ・ダリオが個人投資家に勧める黄金ポートフォリオの資産配分比率は以下だそうです。
- 株式 30%
- 中期米国債券 15%
- 長期米国債券 40%
- 金 7.5%
- 商品 7.5%
参考書籍:世界のエリート投資家は何を考えているのか「黄金のポートフォリオ」のつくり方(著:アンソニー・ロビンス)
印象的なのは、これだけ株式の比率を減らして債券を半分以上持っているにも関わらず前述の通りの圧倒的なシャープレシオを誇っていることです。
レイ・ダリオに言わせれば株式は債券の数倍のリスクを持っており、そのリスクを殺すにはこれだけの債券を持たねば釣り合わないそうです。
ただし債券にも弱い時期が存在しており、それを補うためのコモディティ15%だそうです。これにより市場がどのような荒天になっても資産は大きく揺れ動くことはなく悠々自適に暮らせる全天候型(オールウェザー)ポートフォリオだそうです。
これだけ保守的な内容で年率9.72%はにわかに信じがたいのですが事実とのこと。その通りであれば個人投資家は今すぐにでも真似するべきかもしれませんね。(一部のS&P500のリターン超えなきゃ意味ない論者さんからすれば価値の無いゴミポートフォリオかもしれませんが)
とは言ったものの、ここで一つ疑問が出てきます。それは
日本人がこの比率で投資した場合、為替リスクの影響、特に比率の高い外国債券部分で大きく損してしまうのでは?と言った疑問です。
何故こういった疑問が思い浮かぶかというと巷では外国債券不要論なる理論が流行しているからです。
外国債券不要論とは?
この理論ですが、どういったものかと言うと日本人が海外の債券に投資した場合為替変動の影響を受けて外国債券のただでさえ少ないリターンを吹っ飛ばしてしまうと言った、一見もっともらしい理論です。実は自分も以前は、この理論を良く調べもせず真に受けていまして外国債券不要論者の一人でした。
が、よくよく調べてみるとこれは長期投資ではあまり関係ないのでは?という結論に最近では至りつつあります。
確かに外国債券は購入タイミング次第では為替の影響を受け短期で損失を被る可能性があります。
例えば少し前の1$120円の時期に目いっぱい外国債券を買ったりしようものなら1$104円の現在は目減りして大変な含み損となっていることでしょう。自分もこれを体験して一時すっかり外国債券不要論者となっておりました。詳しくは過去の記事で。
本当に外国債券は為替リスクで損してしまうのか?
これが解らないことには外国債券が怖くて買えない方も多いと思います。自分もそうでした。疑心暗鬼のままではとてもではありませんが得体の知れないガイコクサイケンに投資することはできません。
というわけで管理人も毎月少しづづ購入している米国総合債券ETFのAGGをファンド運用開始開始から為替ヘッジなしで日本人が毎月一定額を長期で購入した場合に本当に損したのか?を調べてみました。
調査期間はAGG運用開始の2003年~直近の2020年末の間です。
そして、いきなり調査結果を言ってしまうと15年間毎月同じ金額で買い付けた場合の為替差損はほぼ±0円でした。
購入期間中、ドル円は75~125円をレンジで推移しました。これはまあまあ大きな動きですがドル・コスト平均では104円で購入していた計算になるため現在の為替レートと同じ(±0)という結果になりました。(2021年現在のドル円は104円)
つまりAGG(米国総合債券、為替ヘッジ無し)に長期(15年間)投資した場合は
- 為替差損は平均化され実質無し。
- ETF価格自体は当初から16%も値上がり。
- 当然、分配金も貰い続けられた。
- サブプライムショックもコロナショックもほぼノーダメージ(AGGの場合は)
であり、為替差損で利益を溶かしたなんてことはありませんでした。それどころか分配金も併せて圧倒的にプラス運用だと思われます。
では外国債券不要論者は間違っているのか?
それは違うと思います。
恐らくですが論者さんが言いたいのは長期では為替で損するとか、しないとかではなく為替でほいほい値動きされたら安全資産としての意味がないと言うことだと思います。
これは最もな意見だと思います。
確かにドル・コスト平均法で見れば為替影響はありませんでしたが購入タイミング次第では為替がズルズルと円高になってしまい短中期で大損するリスクもあります。
定期買い付けしていない人であれば悪いタイミングでどっさり買った分がいつまでも含み損になっていることもあるでしょう。そんな短中期で大暴れするような物を安全資産として扱うのは少し違うのでは?と言う主張なのではないでしょうか?
この考え方なら外国債券不要論者さんの言うことは最もだと思います。なので安全資産として見るなら日本の個人国債変動10年や為替ヘッジつき外国債券にした方が良い、という主張は正しいと思います。
それに長期でドル・コスト平均法なら外国債券は絶対安全かというと、その保障はできません、今後も定期で定額を買い続ければ為替リスクが±0になってくれる保証なんて全くありません。あくまで平均なんで円高がダラダラと進行して平均が切り下がっていけば損失となってしまいます。そして、そうならない保証はありません。
本当の意味で日本人の安全資産という意味では外国債券不要論者の主張が正解になると思います。
まとめ
本日の記事をまとめます。
- 15年間ドル・コスト平均法で投資した場合為替による損失はない
- 債券ETF価格も長期では概ね上昇。
- 分配金も貰えている(ここ数年は目減りしているが…)
- 以上の理由より外国債券は為替で損をするという事実はない。
- ただし今後の値動きや為替の動きは誰にも予想できない。
- なので今後もずっと安全という保障はない。
- 特に短中期では損失を出す可能性のほうが高い、買うなら少しづつ気長に。
以上です!
本日の記事では最近興味が出てきた外国債券投資に関する疑問を調べてみました。どうも外国債券に関する意見は専門家ですら二極化する傾向があり非常に悩ましいです。
個人的には長期でみれば外国債券の為替リスクは問題ないとは思いますが、やはり投資に保証はありません、為替リスクが怖ければ外国債券の半分は国内ETFの為替ヘッジありで持つのも日本人向けアレンジっぽくて面白いと思います。
是非ご自身で色々考えて自分の「黄金ポートフォリオ」を作ってみてください。
さて、こんなところで本日の記事を終わります。
また次の記事で会いましょう(。・ω・)ノ゙♪