円安で外貨預金に注目が集まっています。
理由は、
- 円が安くなって外貨のほうが高くなっていること
- 諸外国の利上げにより外貨金利が国内金利を上回っていること
です。
これが今後も続くという甘い予測に基づいて外貨預金が流行しています。
そんな中、営業や訪問販売に「今こそ外貨預金です!」なんて営業をかけられて迷っている方もおられることと思います。
なので、迷っている方のために結論だけは最初に申し上げます。
外貨預金は一切お勧めしません。
余裕があるならローンの返済資金に回してください。
無借金の方でも外貨預金はお勧めしません。
これで話は終わりです。
以下からは管理人の駄文にお付き合いいただける方だけお読みください。
前置き:メリットデメリットを知る必要など全くない
さて、管理人は企業サイト様のようなメリット・デメリット解説構成の記事は正直、苦手です。(企業ライター様もはっきり本音を言えない事情があるのでしょうが)
なぜならメリットデメリット構成記事は内容がどっちつかずなので知識のない人は結局迷ってしまうからです。
↓例えばこんな感じの記事です(失礼ながら引用させていただきます。)
「円安」が続く今、「外貨預金」は「普通預金」よりもお得? メリットやデメリットを解説
皆様は、これを読まれてどう思いますか?
金融知識が全くない頃の管理人であれば「結局、この記事は何が言いたいのかさっぱり分からん…(泣)」
これが大半の方の本音でしょう。
おそらく読者様が知りたいのはメリットがあるかないか?
それだけだと思います。
なので管理人は外貨預金絶対反対派として如何にメリットが無いかだけを書きます。
理由:今の外貨預金はボラテリティが高い
初心者の方のために説明しますとボラティリティとは値動きのバラつき幅、つまり値動きの変動幅のことです。
ボラティリティが高いということは変動幅が大きい、つまり上下どちらにも価格が動きやすくなっている状態を指します。
なので、今後の円は円安、円高どっちに大きく動いてもおかしくないということです。
さらに今の円はテクニカル(チャート、指標)から見ても「売られすぎで過熱気味」です。
つまり過去十数年でも最高レベルに「安い」ということです。
外貨を預金するということはイコール外貨を買うということです。
直近の最安値の円で外貨を買うということは直近の最高値で外貨を買うということとイコールです。
例え多少金利が良かろうが円のボラティリティが高ければあっという間に大損(為替差損)を被る可能性が非常に高いです。
例えば、ここから数か月の間に円が1ドル/120円程度まで上昇したとします。
今のドル円は1ドル/142円です。
これは1ドルあたり22円損する計算になります。
例えば、あなたが外貨預金として比較的現実的な額として1万ドル(現在のドル円為替で142万円分)購入したとしましょう(敢えて預金とは言いません)
その後、円がボラティリティ影響で142円から1ドル/120円になったとします。
差額は1ドル22円です。
算数をします。
100,00(ドル)×22(円)=220,000(円)
貴方は瞬時に22万溶かすこととなります。
しょっぱい金利なんて秒で飛んでしまいます。
142万円貯金したつもりで後々120万円になってたらどう思いますか?
高値(円安)で外貨を買うっていことはそういうリスクを強くはらんでいます。
外貨「預金」?
預金という言葉に騙されないでください。
その行為は常に為替リスクを背負うギャンブル預金を持つという意味を持っているのです。
そのほかにも外貨預金がお勧めできない理由は山ほどあるのですが、これだけわかっていれば外貨を買わない理由には十分だと思います。
例え円高だろうと外貨預金お勧めしない。
もし外貨預金が欲しければ円高の時にしなくてはなりません。
将来的に為替差益が狙えるからです。
今142円で外貨預金を始めるよりよっぽどいいです。
しかし、管理人は円高時でも外貨預金はお勧めしません。
理由は為替や金利というのは政治や各国の動向で激しく動くため、玄人でも予測が不可能であるからです。
例えば1ドル/110円くらいで、もう円高になったと思って外貨を買うとします。
そのタイミングで日本銀行総裁が変わって「もっと円高にする」とか言って突然金利を上げたとします。
それに対し財務大臣が「円高で構わない」とか発言して援護射撃を加えるとします。
今回のようにヘッジファンドが飛びついて怒涛の円買いトレードを浴びせるとします。
為替はあっという間に1ドル/80円になるでしょう。
大損ですね。
このように為替は各国の政策でいかようにも振り回されます。
外貨預金は初心者が手を出すものではありません。
というより外貨を預金するだけの取引しかしないであればだれがやっても損をすると思っておいて間違いありません。
以上。