どうも、意識低い系会社員ぽんたです。
これまでの記事では、つみたてNISAのメリットとデメリットについて触れてきました。
本記事では、つみたてNISAでの商品の決定基準とお勧め商品について考えていきたいと思
います。
目次
つみたてNISAの始め方
よっぽど事情がない限り、ネット証券で始めるのが最適です。
銀行や証券会社の窓口で始める必要はありません。
取扱本数も少なくてお勧めしません、また、余計な高手数料金融商品に勧誘されるリスクもあります。
ちなみに自分は楽天証券でやっています。(SBIなども良いそうです。)
選考理由は単純につみたてNISAの積立にもポイントがつくからです(笑)
その他に普段のクレジット使用や楽天ショッピングやふるさと納税などでもポイントを貰えてシナジーを狙えるからです。
以下、楽天証券の口座開設手順をざっくり説明します。
- 楽天証券のホームページへ行き
- 「NISA口座申込」を選択して
- 「いますぐ口座開設」を選択し
- 楽天会員か、そうでないかを選択し(ここは会員でないことを想定)
- お客様情報を入力する
- 納税方法は「確定申告は原則不要」を選択
- NISAか、つみたてNISAを選択(今回はつみたてNISAを選択)
- 追加サービスを選択
- スマホで確認書類を撮影して送信
ざっくりですが、以上で終了です、簡単ですね。
⑧の追加サービスは、持っていない方は「楽天銀行口座」のみ申し込んでおくと便利かもしれません。
メガバンクより預金金利も高く、入出金手数料や送金手数料が条件によりますが無料になります。
ちなみiDeCoも始める予定の方もここで一緒に選択すればよいですね。
つみたてNISA商品の決め方
つみたてNISAはネット証券の場合、100を超える商品が存在します。
初の投資はつみたてNISAで、という方は高確率で買うものに迷うことになります。
例えば楽天証券なら、152本もの投資信託から選択することになります。
確かに少し難しいですが、以下のような条件で絞りこめば、ほぼ決まります。
- 信託報酬料(管理費用)が0.5%以下
- 純資産が多い
- 投資対象が先進国株式or全世界株式(リスクを減らしたい人はこれに債券を含む物)
- トラッキングエラーの低い物
少し難しくなってきましたね、なるべく簡単に説明します。
①信託報酬料(管理費用)が0.5%以下
信託報酬料とは投資信託を持っているだけで毎年引かれる手数料です。
手数料が高いほど投資成績が必ず良いわけでなく、むしろ高いほど損をしやすいです。
過去記事の「理由①:お金が徐々に増えていく」の項目にて株式投資の年間利回りは長期で見ると6%程度、というお話をしました。
つみたてNISAにおける信託報酬料は安い商品で0.1%以下、高い商品で1.5%以上(2020年2月時点)となっており、高い商品を選択した場合、長期では何を選んでも6%付近に落ち着くであろう年間利回りをわざわざ1.5%分損することになります。
ここで百聞は一見に如かずと言うことで、つみたてNISAで購入できる2つのファンドを比較してみました。
- ニッセイ外国株式インデックスファンド 信託報酬0.1%
- フィディリティ欧州ファンド 信託報酬1.65%
両ファンドを同運用期間で比較してみます。
下図は2013年から2019年の両ファンドの収益率を比較したものです。

この期間の比較ではフィデリティ欧州ファンドは非常に成績優秀ですね。
ニッセイ外国株式インデックスファンドは劣っております。(十分優秀ですが)
しかしこの時点でのフィデリティ欧州ファンドは手数料を引く前の平均利回りが14.41%に対し、手数料引き後の利回りが12.77%であり、手数料による実収益の差が表れています。
一方のニッセイ外国株式インデクッスファンドは平均利回り8.74%に対し手数料を引いた利回りは8.50%と微小な差で済んでおります。
ここでフィデリティ欧州ファンドの開始来の運用成績とニッセイ外国株式インデックスファンドも同期間運用してたと仮定(2010~2012は連動指数の値を採用)して比較してみます。

相変わらずフィデリティ欧州ファンドは優秀ですが、かなり差が縮まりましたね。
これは先ほど述べた通り長期になればなるほど6%に近付いていくということに当てはまりまっていますね。
先の比較では両ファンド間に4.3%もの利回り差がありましたが、期間を延ばしたら1.7%差まで縮まりました。
手数料引き前なら3%もフィデリティ欧州ファンドが勝っているのにです。
特にフィディリティ欧州ファンドは値動きが激しいため、リーマンショック付近で大きく下げたのが響いたと感じます。
この二つの比較で言いたいことは、手数料が高いということは、景気の良い時期はせっかくの高利回りを下げ、景気の悪い時期は只でさえ低い利回りをさらに悪化させます。それを繰り返すことで差が縮み、最終的に高手数料ファンドが負ける可能性が高いということです。
ちなみに、ニッセイ外国株式インデックスファンドは近年の投信手数料値下げ合戦で手数料を下げ続けているため、アクティブファンドとして手数料を下げることが難しいフィディティ欧州ファンドとの利回り差は今後さらに縮まっていくことが予想できます。
この比較は手数料がパフォーマンスに影響を与えるか確認したかっただけで、フィディティ欧州ファンドを貶める意図はありません、むしろ調査した結果、非常に高いリターンで、投資銘柄も米国に偏重しておらず分散に一役買い、つみたてNISAで買う分には同ファンドの最もネックな購入時手数料(3.24%)が無くなるためアクティブファンドの中ではかなり優秀な部類だと感じました。(つみたてNISA以外での購入は手数料高すぎてお勧めできませんが)
②純資産が多い
投資信託の純資産は100億~200億程度が理想です。
運用に余裕がでるため、信託報酬料が下がったり、繰上償還リスクが下がります。
繰上償還とは、投資信託が満期を待たず運用終了してしまうことです。
投資者には、その時点の投資信託保有口数に応じた金額が変換されます。
③投資対象が先進国株式or全世界株式
先に注意点として、投資対象が先進国or全世界というのは、あくまで目安です。
少なくとも日本のみや新興国のみにするよりは、安全だというだけです。
好みで過去20年間、圧倒的にリターンが最高の米国株インデックス(S&P500)にするのもありなのかもしれませんね、世間ではこれが大本命の投資先とも言われております。(私はちょっと怖いと思ってますが…)
また、債券を含む物は値動きを安定させますが、リターンは下がり、非課税のメリットを減らすということも意識したほうがいいです。
とはいえ、債券を含んだ物は暴落の中での狼狽売りを防ぐ力があるのも確かで捨てがたい選択肢ではありますので、自分のリスク許容度を踏まえて選択すると良いです。
債券を含んだ商品は、価格変動の安定化を狙っている物が多いため、為替リスクを嫌い、無駄に日本株比率が高かったり、為替ヘッジを入れて成績を下げている物が多いので、そこを考慮して吟味する必要があります。
④トラッキングエラーの低い物
まずインデックスファンドは、投資対象の株価指数(TOPIX、S&P500など)と連動することを目的としています。
トラッキングエラーはインデックスファンドと、そのファンドが連動しようとしている指数との乖離の大きさを表しています。
つまり、インデックスファンドは、この乖離(トラッキングエラーの値)が小さくなくてはいけません
楽天証券の場合は商品購入ページですぐ確認できるので、購入候補内で比較確認してみるといいでしょう。
つみたてNISAのお勧め商品
ざっくり説明したつもりが結構長くなってしまいました(笑)
ここからは具体的な購入候補を挙げていきます。
先に挙げた判断基準より、候補は以下あたりが良いかと思います。
- 先進国株式インデックス:ニッセイ外国株式インデックスファンド
- 全世界株式インデックス:eMAXISSlim全世界株式(オールカントリー)
- 米国株式インデックス :eMAXISSlim米国株式(S&P500)
判断基準は前項目で説明済みなので、くどくならないよう補足程度に説明します。
①先進国株式インデックス:ニッセイ外国株式インデックスファンド
こちらは、先の信託報酬料の説明で散々登場したファンドです(笑)
先進国の株式指数であるMSCIコクサイ・インデックスへの連動を目指したインデックスファンドです。
日本以外の世界の先進国に投資することになり、ほどほど分散も効いて手堅いです。
実は正直なところeMAXISSlim先進国株式でもいいです。
手数料が安い、運用期間が長い、純資産が潤沢なのでこちらにしています。
ただし三菱UFJさんのeMAXISSlimシリーズは低コスト追求を謳っており、純資産が増えれば容赦なく値下げすることが予想され、今後抜かれれる可能性もあります。(2020/2月現在はニッセイ外国株式が最安値)
②全世界株式インデックス:eMAXISSlim全世界株式(オールカントリー)
こちらは、全世界の株式指数である、MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックスへの連動を目指したインデックスファンドです。
日本含む先進国、新興国全てに投資するため、非常に分散が効いております。(私はこれを買ってます)
こちらも正直、SBI・全世界株式インデックス・ファンドでも構いません(連動指数が違いますが)
手数料は2020/2月現在、SBI・全世界株式インデックス・ファンドのほうが若干安いですが、eMAXISSlim全世界株式(オールカントリー)のほうが純資産が潤沢なのでこちらにしました。
また、eMAXISSlim全世界株式(除く日本)にすることで投資先から日本を外すことができるので日本に投資したくない人はそちらを選ぶといいです。
③米国株式インデックス :eMAXISSlim米国株式(S&P500)
こちらは米国の株式指数であるS&P500への連動を目指すファンドです。
現状ぶっちぎりに手数料が安くほぼ一択です。
最強の米国につみたてNISA全てをブチこみたい!!って方はこちらですね。
ただし先進国にしても全世界にしても米国株の構成比率は高いため、どれを選択しても米国株を多く買うことになります。
運用期間はまだ短いため、手数料、純資産のみで判断しました。
まとめ

以上がつみたてNISAの商品の決め方とお勧め商品でした。
まとめると、つみたてNISAでインデックスファンドを買うなら
- 信託報酬料が0.5%以下
- 純資産が100億以上
- 先進国、全世界に投資する物
- トラッキングエラーが低い物
を選び
具体的な候補は
- 先進国:ニッセイ外国株式インデックスファンド
- 全世界:eMAXISSlim全世界株式(オールカントリー)
- 米国 :eMAXISSlim米国株式(S&P500)
となります。
最後にですが、ここまでの情報は管理人ぽんたの個人的見解であり、投資成績を確実に保証する物ではありません
また、インデックスファンドがアクティブファンドに100%勝つという保証もしておりません(先の比較のように10年程度ではアクティブファンドが勝っていることも普通にあります)
参考にする程度にして、最後は自分の考えで投資判断を行って下さい。
以上、本記事でつみたてNISAを始める手助けが少しでもできたのなら幸いです。
それでは良い投資ライフを!